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低用量ガドリニウム造影剤の特長は?

T1緩和度(r1)に影響を与える因子とは

本邦において、低用量ガドリニウム造影剤アムベルビスト®の販売が始まりましたね。

そうですね。従来の造影剤との違いについて整理していきましょう。

Fig1はアムベルビストと既存のGd造影剤であるガドビストの製剤情報を比較した表です。
アムベルビスト(一般名:ガドクアトラン水和物)は、ガドビストと同様に、静脈内投与後、細胞外液性分布を示す細胞外液性Gd造影剤です。
アムベルビストの化学構造は、Gdキレート安定性が高い環状型であり、さらにそのGdキレートを1分子中に4つ有する四量体で、ガドビストと比べておよそ4倍の分子量を有します。
生理食塩液に対する浸透圧比は約1であり、血液に近い浸透圧を示し、粘度はガドビストと比較して低い値を示します。

Fig1. アムベルビスト、ガドビストの製剤情報1),2)

Fig1. アムベルビスト、ガドビストの製剤情報1),2)

アムベルビストの製剤濃度は0.1M(モーラー)ですが 、1分子中に4つのGdキレートを有するため、製剤中Gd濃度は0.4Mとなります。投与量はガドビストと同様に0.1mL/kgであり、体重1kgあたりのGd投与量は0.04mmolとなります。
一方、ガドビストとマグネビスト(現在は販売終了)の体重1kgあたりのGd投与量は0.1mmolとなることから、アムベルビストはガドビスト及びマグネビストと比べて、Gd投与量が60%低減される低用量Gd造影剤となります。

Fig2. アムベルビスト、ガドビスト、マグネビストにおける製剤濃度・投与量

Fig2. アムベルビスト、ガドビスト、マグネビストにおける製剤濃度・投与量

Fig3は、製剤濃度のイメージ図になります。
例えば、既存の造影剤であるガドビストにおいて製剤中にGd構造体であるガドブトロールが10 個存在したとすると、アムベルビストに含まれるガドクアトラン水和物は1つ存在することになります。ただし、アムベルビストでは1つのGd構造体の中にキレート化されたGdイオン(Gd3+)が4つ存在するため、製剤中のGd濃度としては、ガドビストを10とするとアムベルビストでは4となります。
*マグネビストは、製剤中のGd構造体の数、Gdイオン(Gd3+)の数はガドビストと同等であるものの製剤ボリュームが多いため、製剤濃度・製剤中Gd濃度ともにガドビストの半分となります。

Fig.3製剤濃度イメージ

Fig.3製剤濃度イメージ

既存の造影剤との違いがよく分かりました。

ぜひ造影剤の特長を理解した上で使用していきたいですね。

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