バイエル画像検査室
CT室 検査
そのシリンジの中の造影剤、実は使われないまま捨てていませんか?
2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロ(カーボンニュートラル)を目指し、企業においても施設のエネルギー利用効率の最適化や、製品開発への工夫などが取り組みされていますね。
各分野で取り組まれていますが、放射線領域では、欧州を中心に消費電力、プラスチック廃棄物、造影剤の廃棄・汚染に伴う環境負荷が注目されていると聞きます
造影CT検査では、プレフィルドシリンジ1本全て使用するとは限らないため、患者さんに使用した後にプレフィルドシリンジ内には造影剤が残ることがあります。未使用の造影剤残量を回収するプログラムを実施している国もあると聞きますが、そのようなプログラムがない国内でできることはあるのでしょうか?
マルチユースのインジェクタを使用することで、造影剤の廃棄量を減量できる可能性があります。マルチユースのインジェクタは、バイアルの造影剤を使用し、24時間連続使用できる消耗品と併用することでインジェクタから必要な造影剤量を注入していくことができます。1患者1シリンジではなく、 バイアルの造影剤を使用するマルチユースのインジェクタでは造影剤の廃棄量を減量できたとの報告もあります。
ヨードは、天然資源であり採掘量も管理されているので、廃棄される造影剤を減量できる取り組みになりそうですね。
マルチユースインジェクタを使用している施設では、廃棄物が減少したとの報告もあります。
そうですね。シングルユースのインジェクタでは消耗品を単回使用していますが、マルチユースインジェクタは、患者さん毎に交換する消耗品と、24時間連続使用できる消耗品を合わせ使用しています。全ての消耗品を患者さん毎に交換するのではなく、一部消耗品は1日1回交換することでプラスチック廃棄物の削減が期待できると言われています。
患者さん毎に全ての消耗品を交換するシステムから、感染対策されているマルチユースシステムへの変更ですね。
持続可能な造影 CT検査について考える機会になりました。
参考資料
- Transition and Transformation Plan Mitigation, Adaptation & Access https://www.bayer.com/sites/default/files/bayer-ag-transition-and-transformation-plan-june-2024.pdf(2026/03/30)
- Yohan Anquetil: Centargo Equipped with Smart Protocols Versus Stellant Injectors: A Comparison of the Impact on Contrast Media Usage, Sustainability, and Workflow Efficiency in CT Scan Suite. Journal of Imaging Informatics in Medicine 2025
掲載:2026年4月