Japan DRLs 2025の概要とシステムを用いた線量管理
監修:赤羽 正章 国際医療福祉大学 医学部 放射線医学 教授
制作:バイエル薬品株式会社
背景
我が国の診療用放射線に関する安全管理体制を整えるべく、医療法施行規則の一部改正が2020年4月より施行された(1)。これにより各施設では医療被ばく(放射線量)を管理・記録していくことが義務化されたが、線量管理を行う上で参考にするべき「関連学会のガイドライン等」の一つが、J-RIME(医療被ばく研究情報ネットワーク)が公開している診断参考レベルである。
2015年6月に日本で初めてとなる診断参考レベル(DRLs 2015)(2)が公表されたことで、医療現場では放射線診療における線量最適化への意識が高まってきた。その5年後の2020年7月に日本の診断参考レベル(DRLs 2020)(3)が公表され、さらに5年を経て今回の「診断参考レベル(DRLs 2025)」(4)が2025年7月に公表された。
本稿では、診断用CT、IVR、核医学の分野における、DRLs 2025とDRLs 2020の主な変更点、および線量管理システムを運用する上でDRLs 2025を活用した線量管理体制を構築する際の留意点について述べる。細かなDRL設定値の違いについては、別添を参照いただきたい。
日本におけるDRLs 2020からDRLs 2025への主な変更点
診断用CT
CT分野における管理すべき線量指標として、CTDIvolとDLPが採用されている。DRLの値はプロトコール(検査項目)毎に設定されているという点は以前より変わりないが、成人CTにおいては新たな管理項目として、冠動脈において「プロスペクティブ撮影」および「単純(カルシウムスコア撮影)」での管理が追加された。また、冠動脈のDLPが検査全体からCTA本スキャンに変更され、注釈が以下に変更された。
- 冠動脈のCTDIvolとDLPはCTA本スキャン
外傷全身のDLPの扱いに変更はないが、理解を助けるため以下の注釈が追加された。
- 外傷全身CTのDLPは検査全体
小児CTにおいては新たな管理項目として「頸部~骨盤」および「心臓」が追加された。層別化について、年齢と体重の併記が継続されたが、我が国でも体幹部における第一選択は体重とする旨が記載された。また、以前からの変更はないが、理解を助けるため以下の注釈が追加された。
- 頭部は16cm径ファントム、体幹部は32cm径ファントムに基づいた値を示した。
治療計画CT
DRLs 2025から新たに治療計画CTのDRL値が公表された。管理項目は別添を参考いただきたい。
IVR
IVRにおいて管理すべき線量指標として、Ka,r(装置に表示される患者照射基準点線量)およびPKA(装置に表示される面積空気カーマ積算値)が引き続き採用されているが、基準透視線量率はDRLs 2025から参考値として扱うことになった。成人心臓領域の新たな管理項目として「TAVI(経大腿アプローチ)」が追加された。胸腹部領域においても3項目が追加、また新たに下肢領域EVTのDRL値が4項目設定された。
核医学
核医学においては、管理すべき放射性医薬品種(検査種)が12種追加となっている。また、SPECT/CTのCT撮影の管理項目が3部位、PET/CTのCT撮影の管理項目が8部位、新たに追加された。
専用のシステムを用いた線量管理を行う上での留意点
専用のシステムを用いて線量情報を取得・記録していく際には、RDSRやDICOM画像のTAG情報、線量レポート画像(OCR)、RISへの入力内容、等を活用することが一般的であろう。この時、患者IDや生年月日、検査名称や線量情報等、様々な情報を取得することになる。
次からは、線量情報を取得する上で、特に注意しておきたい事項について、モダリティごとに記載する。
診断用CT
CT検査における線量管理を行うためには、以下の情報を適切に取得できるよう、検査装置側の運用やデータフローを整理しておくことが重要となる。
体重情報:
CT装置側で手入力された、もしくはRISからMWMにより取得された体重情報を、RDSRやAxial画像等のDICOMデータより取得する。
[体重情報が誤っている場合、もしくは何かしらの理由で体重情報が入力されていない場合]
その検査は統計には用いない様にするのか、別の手段で体重を取得するのかを検討しておく。
検査内容を示す情報:
基本的には装置プロトコール名を用いて、検査の分類を行うこととなる。例えば、肝臓ダイナミックにおいては、胸部や骨盤を含まない検査を抽出する必要がある。そのためには、プロトコール名として、「肝臓ダイナミック3相」と「肝臓ダイナミック2相+胸部~骨盤」を分けておくのか、プロトコール名は共通の物を使用し、別途システム内のタグ付け機能の様なものを利用するのか、もしくは検査時における撮影長から識別を行うのか、等を検討しておく必要がある。
撮影内容を示す情報:
対象の検査によっては、特定の相のみのCTDIvolやDLPを評価する場合がある。例えば冠動脈においてはCTAの本スキャンにおけるCTDIvolやDLPを評価することになるため、撮影時のプロトコール名やシリーズディスクリプション、もしくはスキャン長等から、該当の相のデータのみを抽出できるのかどうかを、装置から出力される情報から確認する必要がある。
治療計画CT
診断用CTの線量管理と同様に、照射技術毎にプロトコール名称を分けておくか、スタディディスクリプション等の検査情報を検査装置側で正確に入力しておくことで、DICOMデータからCT撮影の領域を分別することができるであろう。
IVR
Ka,rおよびPKAは、通常検査装置側から出力された値をシステム側で評価することとなる。そのためには、以下の情報をシステム上で識別できることが重要となる。
手技名:
施設内の装置仕様やワークフローによって、手技名情報がシステムへ取り込まれるまでのフローは様々であろう。以下にその一例を示す。
- RDSRやDICOMイメージに記録されている、検査名やプロトコール名等の情報を取得する。
- システム上でタグ付け機能等を用いて記録する。
- オーダリングシステムやRIS等から手技情報を取得する。
これらの方法から、自施設として最も合理的なフローを検討するのが良いだろう。
Ka,rおよびPKA:
透視毎、撮影毎、ではなく、手技全体における数値情報を管理することになる。RDSRもしくは線量レポート画像のOCRによってこれらの情報が取得できるのか否かを知ることが重要となる。
核医学
核医学における線量管理のためには、投与した放射性医薬品の名称や実投与量情報、検査目的だけでなく、撮影領域毎にCTの線量を評価していく必要もある。そのためには、以下の情報をシステム内に記録していくことが特に重要となる。
放射性医薬品名称・実投与量:
これらの情報は下記の方法によりシステムに記録していくことになるだろう。
- 検査装置側で登録している放射性医薬品情報を、核医学検査時に取得するオリジナル画像のタグやRRDSR等、DICOMデータを活用して取得する。
- システム内で手入力を行う。
- RIS等との連携により取得する。
検査装置側の仕様や、RIS等への記録状況、および線量管理システムとの接続可能性から、データフローを検討する必要があろう。
核医学検査時のCT撮影領域:
診断用CTの線量管理と同様に、撮影領域毎にプロトコール名称を分けておくか、スタディディスクリプション等の検査情報を検査装置側で正確に入力しておくことで、DICOMデータからCT撮影の領域を分別することができるであろう。
結語
本稿では、CT、IVR、および核医学領域において、DRLs 2020と比較したDRLs 2025改訂のポイントと、DRLs 2025を活用した線量管理システム運用のために、検査装置の運用やデータフローについて確認しておくべきポイントを紹介した。
一般撮影、マンモグラフィ、歯科X線撮影、診断透視の分野においても、線量管理の重要性は高い。これらについては解説を行っていないが、線量管理に携わられる方々には「日本の診断参考レベル(2025年版)」に目を通し、医療被ばくの最適化に努めていただきたい。
参考
- 厚生労働省:診療用放射線の安全利用のための指針策定に関するガイドライン
- 医療被ばく研究情報ネットワーク(J-RIME):最新の国内実態調査結果に基づく診断参考レベルの設定
- 医療被ばく研究情報ネットワーク(J-RIME):日本の診断参考レベル(2020年版)
- 医療被ばく研究情報ネットワーク(J-RIME):日本の診断参考レベル(2025年版)
別添
表1. 成人におけるDRLs 2025とDRLs 2020の比較
| プロトコール | DRLs 2025 | DRLs 2020 | ||
|---|---|---|---|---|
| CTDIvol[mGy] | DLP[mGy・cm] | CTDIvol[mGy] | DLP[mGy・cm] | |
| 頭部単純ルーチン | 67 | 1260 | 77 | 1350 |
| 胸部1相 | 11 | 430 | 13 | 510 |
| 胸部~骨盤1相 | 13 | 940 | 16 | 1200 |
| 上腹部~骨盤1相 | 14 | 720 | 18 | 880 |
| 肝臓ダイナミック | 13 | 1630 | 17 | 2100 |
| 冠動脈 | 57 | 940 | 66 | 1300 |
| プロスペクティブ撮影 | 49 | 770 | - | - |
| 単純(カルシウムスコア撮影) | 8 | 160 | - | - |
| 急性肺血栓塞栓症&深部静脈血栓症 | 12 | 2300 | 14 | 2600 |
| 外傷全身CT | n/a | 5290 | n/a | 5800 |
- 注1)
- すべてのプロトコールにおいて、標準体格は体重 50~70kg
- 注2)
- 肝臓ダイナミックは胸部や骨盤を含まない。CTDIは全相の平均、DLPは検査全体
- 注3)
- 冠冠動脈のCTDIとDLPはCTA本スキャン
- 注4)
- 急性肺血栓塞栓症&深部静脈血栓症のCTDIは造影第1 相、DLPは検査全体
- 注5)
- 外相全身CTのDLPは検査全体
表2 小児CTにおけるDRLs 2025とDRLs 2020の比較(年齢による層別化)
| プロトコール | 年齢 | DRLs 2025 | DRLs 2020 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| CTDIvol[mGy] | DLP[mGy・cm] | CTDIvol[mGy] | DLP[mGy・cm] | ||
| 頭部 | < 1 yr. | 27 | 460 | 30 | 480 |
| 1 ~ <5 yrs. | 34 | 610 | 40 | 660 | |
| 5 ~ <10 yrs. | 44 | 810 | 55 | 850 | |
| 10 ~ <15 yrs. | 55 | 1000 | 60 | 1000 | |
| 胸部 | < 1 yr. | 2.0 | 50 | 3.0 | 70 |
| 1~<5 yrs. | 3.0 | 80 | 4.0 | 95 | |
| 5 ~ <10 yrs. | 4.0 | 120 | 6.5 | 175 | |
| 10 ~ <15 yrs. | 6.0 | 230 | 6.5 | 230 | |
| 腹部 | < 1 yr. | 2.5 | 70 | 5.0 | 110 |
| 1 ~ <5 yrs. | 3.4 | 120 | 6.0 | 190 | |
| 5 ~ <10 yrs. | 4.5 | 180 | 7.5 | 265 | |
| 10 ~ <15 yrs. | 7.0 | 340 | 9.0 | 450 | |
| 頸部〜骨盤 | < 1 yr. | 2.0 | 80 | - | - |
| 1 ~ <5 yrs. | 2.8 | 145 | - | - | |
| 5 ~ <10 yrs. | 4.0 | 220 | - | - | |
| 10 ~ <15 yrs. | 7.0 | 510 | - | - | |
- 注1)
- 頭部は16cm径ファントム、体幹部は32cm径ファントムに基づいた値を示した。
- 注2)
- 腹部の撮影範囲は上腹部~骨盤。
表3. 小児CTにおけるDRLs 2025とDRLs 2020の比較(体重による層別化)
| プロトコール | 年齢 | DRLs 2025 | DRLs 2020 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| CTDIvol[mGy] | DLP[mGy・cm] | CTDIvol[mGy] | DLP[mGy・cm] | ||
| 頭部 | < 5 kg | 2.0 | 35 | 2.5 | 38 |
| 5 ~ <15 kg | 3.0 | 60 | 4.5 | 61 | |
| 15 ~ <30 kg | 4.0 | 120 | 5.5 | 155 | |
| 30 ~ <50 kg | 6.0 | 225 | 6.5 | 225 | |
| 胸部 | < 5 kg | 2.5 | 65 | 2.5 | 65 |
| 5 ~ <15 kg | 4.0 | 140 | 6.0 | 165 | |
| 15 ~ <30 kg | 4.0 | 180 | 6.5 | 305 | |
| 30 ~ <50 kg | 7.0 | 310 | 8.0 | 360 | |
| 頸部~骨盤 | < 5 kg | 2.0 | 66 | - | - |
| 5 ~ <15 kg | 3.0 | 130 | - | - | |
| 15 ~ <30 kg | 4.0 | 230 | - | - | |
| 30 ~ <50 kg | 7.0 | 520 | - | - | |
- 注1)
- 頭部は16cm径ファントム、体幹部は32cm径ファントムに基づいた値を示した。
- 注2)
- 腹部の撮影範囲は上腹部~骨盤。
表4. 小児心臓CTにおけるDRLs 2025のDRL値(年齢による層別化)
| プロトコール | 年齢 | DRLs 2025 | |
|---|---|---|---|
| CTDIvol[mGy] | DLP[mGy・cm] | ||
| 頭部 | < 1 yr. | 1.5 | 26 |
| 1 ~ <5 yrs. | 1.9 | 47 | |
| 5 ~ <10 yrs. | 2.1 | 64 | |
| 10 ~ <15 yrs. | 7.9 | 280 | |
- 注1)
- 32cm径ファントムに基づいた値を示した。
表5. 小児心臓CTにおけるDRLs 2025のDRL値(体重による層別化)
| プロトコール | 年齢 | DRLs 2025 | |
|---|---|---|---|
| CTDIvol[mGy] | DLP[mGy・cm] | ||
| 頭部 | < 3 kg | 1.1 | 18 |
| 3 ~ <5 kg | 1.2 | 20 | |
| 5 ~ <10 kg | 2.6 | 49 | |
| 10 ~ <20 kg | 3.2 | 54 | |
| 20 ~ <40 kg | 4.1 | 120 | |
| 40 ~ <60 kg | 9.6 | 200 | |
- 注1)
- 32cm径ファントムに基づいた値を示した。
表6. 治療計画CTにおけるDRLs 2025
| 照射技術 | DRLs 2025 | |
|---|---|---|
| CTDIvol[mGy] | DLP[mGy・cm] | |
| 脳腫瘍定位放射線治療 | 92 | 2810 |
| 頭頸部腫瘍強度変調放射線治療 | 33 | 1300 |
| 肺癌定位放射線治療 | 86 | 2420 |
| 乳癌術後接線照射 | 23 | 930 |
| 局所前立腺癌強度変調放射線治療 | 32 | 1160 |
- 注1)
- すべてのプロトコールにおいて、標準体格は体重40~80kg
- 注2)
- CTDIvolおよびDLPは、検査全体に対する和
- 注3)
- 脳腫瘍定位放射線治療は16cmファントムサイズにおける値、それ以外は32cmファントムサイズにおける値
表7. 頭部/頸部領域におけるDRLs 2025とDRLs 2020の比較
| 疾患群 | DRLs 2025 | DRLs 2020 | |||
|---|---|---|---|---|---|
| Ka,r[mGy] | PKA[Gy・cm2] | Ka,r[mGy] | PKA[Gy・cm2] | ||
| 診断血管撮影(術前) | 嚢状動脈瘤 | 470 | 82 | 590 | 89 |
| 脳動静脈奇形 | 680 | 120 | 770 | 160 | |
| 脳硬膜動静脈瘻 | 840 | 170 | 1100 | 190 | |
| 頸部頸動脈狭窄/閉塞 | 390 | 81 | 560 | 120 | |
| 急性脳動脈狭窄/閉塞 | 490 | 96 | 480 | 83 | |
| 頭蓋内腫瘍 | 530 | 110 | 720 | 140 | |
| 診断血管撮影(術後) | 嚢状動脈瘤 | 410 | 56 | 510 | 57 |
| 脳動静脈奇形 | 450 | 82 | 470 | 77 | |
| 脳硬膜動静脈瘻 | 610 | 120 | 820 | 150 | |
| 頸部頸動脈狭窄/閉塞 | 330 | 64 | 390 | 72 | |
| 急性脳動脈狭窄/閉塞 | 450 | 73 | 500 | 83 | |
| 頭蓋内腫瘍 | 560 | 100 | (1000)* | (77)* | |
| 血管内治療(IVR) | 嚢状動脈瘤 | 2400 | 190 | 3100 | 210 |
| 脳動静脈奇形 | 3700 | 330 | 4100 | 410 | |
| 脳硬膜動静脈瘻 | 4300 | 450 | 4700 | 430 | |
| 頸部頸動脈狭窄・閉塞 | 700 | 130 | 820 | 150 | |
| 急性脳動脈狭窄・閉塞 | 1000 | 160 | 1400 | 230 | |
| 頭蓋内腫瘍 | 1900 | 230 | 2500 | 320 | |
- 注1)
- *:データ数僅少につき参考値
表8. 成人心臓領域におけるDRLs 2025とDRLs 2020の比較
| 手技 | DRLs 2025 | DRLs 2020 | ||
|---|---|---|---|---|
| Ka,r[mGy] | PKA[Gy・cm2] | Ka,r[mGy] | PKA[Gy・cm2] | |
| 診断カテーテル検査 | 520 | 47 | 700 | 59 |
| 非CTO PCI | 1300 | 100 | 1800 | 130 |
| CTO PCI | 2500 | 200 | 3900 | 280 |
| 非PVI RFCA | 200 | 27 | 560 | 57 |
| PVI RFCA | 260 | 38 | 645 | 89 |
| TAVI(経大腿アプローチ) | 530 | 78 | - | - |
表9. 小児心臓領域におけるDRLs 2025とDRLs 2020の比較(年齢幅区分)
| 手技 | DRLs 2025 | DRLs 2020 | ||
|---|---|---|---|---|
| 診断カテーテル検査 | Ka,r[mGy] | PKA[Gy・cm2] | Ka,r[mGy] | PKA[Gy・cm2] |
| <1 year | 64 | 4 | 100 | 7 |
| 1 - <5 years | 83 | 6 | 130 | 12 |
| 5 - <10 years | 93 | 11 | 190 | 14 |
| 10 - <15 years | 220 | 29 | 350 | 47 |
| IVR | Ka,r[mGy] | PKA[Gy・cm2] | Ka,r[mGy] | PKA[Gy・cm2] |
| <1 year | 100 | 7 | 150 | 8 |
| 1 - <5 years | 130 | 11 | 210 | 16 |
| 5 - <10 years | 160 | 16 | 210 | 16 |
| 10 - <15 years | 190 | 24 | 500 | 46 |
表10. 小児心臓領域におけるDRLs 2025(体重幅区分)
| 手技 | DRLs 2025 | |
|---|---|---|
| 診断カテーテル検査 | Ka,r[mGy] | PKA[Gy・cm2] |
| <5 year | 47 | 3 |
| 5 - <15 years | 69 | 6 |
| 15 - <30 years | 100 | 12 |
| >30 years | 230 | 33 |
| IVR | Ka,r[mGy] | PKA[Gy・cm2] |
| <5 year | 67 | 4 |
| 5 - <15 years | 120 | 9 |
| 15 - <30 years | 140 | 16 |
| >30 years | 190 | 27 |
表11. 胸腹部領域IVRにおけるDRLs 2025とDRLs 2020の比較
| 手技 | DRLs 2025 | DRLs 2020 | ||
|---|---|---|---|---|
| 診断カテーテル検査 | Ka,r[mGy] | PKA[Gy・cm2] | Ka,r[mGy] | PKA[Gy・cm2] |
| TACE | 1200 | 220 | 1400 | 270 |
| TEVAR | 630 | 170 | 830 | 200 |
| EVAR | 910 | 200 | 1000 | 210 |
| UAE 子宮筋腫 | 710 | 150 | - | - |
| PAVM simple type | 870 | 150 | - | - |
| BRTO 左腎静脈経由 | 1100 | 230 | - | - |
表12. 下肢領域EVTにおけるDRLs 2025
| 手技 | DRLs 2025 | |
|---|---|---|
| Ka,r[mGy] | PKA[Gy・cm2] | |
| 非CTO腸骨動脈 | 360 | 69 |
| CTO腸骨動脈 | 740 | 120 |
| 非CTO浅大腿動脈 | 160 | 36 |
| CTO浅大腿動脈 | 310 | 54 |
表13. 放射性医薬品(一般核医学)におけるDRLs 2025とDRLs 2020の比較
| プロトコール | 成人の投与量[MBq] | |
|---|---|---|
| DRLs 2025 | DRLs 2020 | |
| 骨:99mTc-MDP | 930 | 950 |
| 骨:99mTc-HMDP | 930 | 950 |
| 骨髄:111InCl | 80 | 80 |
| 脳血流:99mTc-HMPAO(安静あるいは負荷1回のみ) | 800 | 800 |
| 脳血流:99mTc-HMPAO(安静+負荷) | 1200 | 1200 |
| 脳血流:99mTc-ECD(安静あるいは負荷1回のみ) | 800 | 800 |
| 脳血流:99mTc-ECD(安静+負荷) | 1100 | 1100 |
| 脳血流:123I-IMP(安静あるいは負荷1回のみ) | 200 | 200 |
| 脳血流:123I-IMP(安静+負荷) | 270 | 270 |
| 脳受容体:123I-iomazenil | 200 | 200 |
| 線条体:123I-ioflupane | 190 | 190 |
| 脳槽・脊髄腔:111In-DTPA | 40 | 40 |
| 甲状腺摂取率:Na123I | 10 | 10 |
| 甲状腺:99mTcO4- | 240 | 240 |
| 副甲状腺:201Tl-chloride | 120 | 120 |
| 副甲状腺:99mTcO4- | 300 | 300 |
| 副甲状腺:99mTc-MIBI | 800 | 800 |
| 肺換気:81mKr-gas | 190 | 200 |
| 肺換気:99mTc-gas | 750 | - |
| 肺血流:99mTc-MAA | 260 | 260 |
| RIベノグラフィ:99mTc-MAA | 500 | 500 |
| 肝・脾:99mTc-phytate | 190 | 200 |
| 肝機能:99mTc-GSA | 260 | 260 |
| 肝胆道:99mTc-PMT | 260 | 260 |
| 肝・脾:99mTc-Sn colloid | 180 | 180 |
| 心筋血流:201Tl-chloride(安静のみ) | 120 | 120 |
| 心筋血流:201Tl-chloride(負荷1回のみ) | 120 | - |
| 心筋血流:201Tl-chloride(安静+負荷) | 120 | - |
| 心筋血流:99mTc-tetrofosmin(安静あるいは負荷1回のみ) | 840 | 840 |
| 心筋血流:99mTc-tetrofosmin(安静+負荷) | 1200 | 1200 |
| 心筋血流:99mTc-MIBI(安静あるいは負荷1回のみ) | 840 | 880 |
| 心筋血流:99mTc-MIBI(安静+負荷) | 1200 | 1200 |
| 心筋脂肪酸代謝:123I-BMIPP | 130 | 130 |
| 心交感神経機能:123I-MIBG | 130 | 130 |
| 心プール:99mTc-HSA-D | 970 | 970 |
| 心筋梗塞:99mTc-PYP | 840 | 800 |
| 心アミロイドーシス:99mTc-PYP | 840 | - |
| 心アミロイドーシス:99mTc-HMDP | 870 | - |
| 唾液腺:99mTcO4- | 370 | 370 |
| メッケル憩室:99mTcO4- | 440 | 440 |
| 消化管出血:99mTc-HSA-D | 1000 | 1040 |
| 蛋白漏出:99mTc-HSA-D | 1000 | 1040 |
| 腎静態:99mTc-DMSA | 210 | 210 |
| 腎動態:99mTc-MAG3 | 380 | 380 |
| 腎動態:99mTc-DTPA | 380 | 390 |
| 副腎皮質:131I-adosterol | 40 | 40 |
| 副腎髄質:123I-MIBG | 130 | 130 |
| 精巣:99mTc-HSA-D | 850 | - |
| 腫瘍:201Tl-chloride | 120 | 120 |
| 腫瘍・炎症:67Ga-citrate | 120 | 120 |
| ソマトスタチン受容体:111In-pentetreotide | 220 | 120 |
| リンパ管:99mTc-HSA-D | 830 | 830 |
| センチネルリンパ節(乳癌):99mTc-Sn colloid | 120 | 120 |
| センチネルリンパ節(乳癌):99mTc-phytate | 120 | 120 |
| センチネルリンパ節(メラノーマ):99mTc-Sn colloid | 120 | 120 |
| センチネルリンパ節(メラノーマ):99mTc-phytate | 120 | 120 |
| センチネルリンパ節(子宮体癌):99mTc-phytate | 120 | - |
| センチネルリンパ節(子宮頚癌):99mTc-phytate | 120 | - |
| センチネルリンパ節(外陰癌):99mTc-phytate | 120 | - |
| センチネルリンパ節(頭頚部癌):99mTc-phytate | 120 | - |
| RIアンギオグラフィ:99mTc-HSA-D | 1000 | 1000 |
表14. 放射性医薬品(PET)におけるDRLs 2025とDRLs 2020の比較
| 製剤 | 成人の投与量[MBq] | |
|---|---|---|
| DRLs 2025 | DRLs 2020 | |
| 脳機能:C15O2-gas(2D収集) | 8000 | 8000 |
| 脳機能:15O2-gas(2D収集) | 6000 | 6000 |
| 脳機能:C15O-gas(2D収集) | 3000 | 3000 |
| 脳機能:C15O2-gas(3D収集) | 1800 | 1800 |
| 脳機能:15O2-gas(3D収集) | 4500 | 4500 |
| 脳機能:C15O-gas(3D収集) | 3600 | 3600 |
| アミロイド:18F-flutemetamol(院内製剤) | 260* | 260* |
| アミロイド:18F-flutemetamol(デリバリー) | 260* | 260* |
| アミロイド:18F-florbetapir(院内製剤) | 370* | 370* |
| アミロイド:18F-florbetapir(デリバリー) | 370* | 370* |
| アミロイド:18F-florbetaben(院内製剤) | 300* | 300* |
| 脳ブドウ糖代謝:18F-FDG(院内製剤) | 230 | 240 |
| 脳ブドウ糖代謝:18F-FDG(デリバリー) | 230 | 240 |
| 脳ブドウ糖代謝:18F-FDG(体重あたり) | 4 | 4 |
| 悪性神経膠腫:18F-Fluciclovine(デリバリー) | 270 | - |
| 悪性神経膠腫:18F-Fluciclovine(体重あたり) | 5 | - |
| 心筋ブドウ糖代謝:18F-FDG(院内製剤) | 240 | 240 |
| 心筋ブドウ糖代謝:18F-FDG(デリバリー) | 240 | 240 |
| 心筋ブドウ糖代謝:18F-FDG(体重あたり) | 4 | 5 |
| 心筋血流:13N-アンモニア(院内製剤) | 520 | 520 |
| 腫瘍ブドウ糖代謝:18F-FDG(院内製剤) | 240 | 240 |
| 腫瘍ブドウ糖代謝:18F-FDG(デリバリー) | 240 | 240 |
| 腫瘍ブドウ糖代謝:18F-FDG(体重あたり) | 4 | 4 |
| 炎症:18F-FDG(院内製剤) | 240 | 240 |
| 炎症:18F-FDG(デリバリー) | 240 | 240 |
| 炎症:18F-FDG(体重あたり) | 4 | 4 |
- 注1)
- アミロイドについては添付文書を参考に設定
表15. SPECT/CTのHybrid CTにおけるDRLs 2025とDRLs 2020の比較
| 部位 | DRLs 2025 | DRLs 2020 | ||
|---|---|---|---|---|
| CTDIvol[mGy] | DLP[mGy・cm] | CTDIvol[mGy] | DLP[mGy・cm] | |
| 全身 | 4.0 | 310 | 5.0 | 380 |
| 頭頸部 | 5.4 | 170 | 5.8 | 210 |
| 胸部 | 4.2 | 130 | 4.1 | 170 |
| 上腹部 | 4.8 | 130 | - | - |
| 骨盤 | 3.1 | 110 | - | - |
| 腹部,骨盤(上腹部から骨盤) | 3.9 | 140 | 5.0 | 210 |
| 頸部から骨盤 | 4.1 | 260 | - | - |
| 四肢 | 3.1 | 160 | 4.6 | 230 |
| 脳(減弱補正のみ) | 12 | 210 | 13 | 330 |
| 脳(減弱補正+融合画像) | 25 | 370 | 23 | 410 |
| 心臓(減弱補正のみ) | 2.9 | 70 | 4.1 | 85 |
| 心臓(減弱補正+融合画像) | 4.1 | 90 | 4.5 | 180 |
表16. PET/CT診療のHybrid CTにおけるDRLs 2025とDRLs 2020の比較
| 部位 | DRLs 2025 | DRLs 2020 | ||
|---|---|---|---|---|
| CTDIvol[mGy] | DLP[mGy・cm] | CTDIvol[mGy] | DLP[mGy・cm] | |
| 全身:頭部から大腿基部 | 5.4 | 540 | 6.1 | 600 |
| 全身:頭部から下肢 | 5.3 | 720 | - | - |
| 頭頸部 | 4.2 | 130 | - | - |
| 胸部 | 4.5 | 150 | - | - |
| 上腹部 | 4.4 | 140 | - | - |
| 骨盤 | 3.2 | 120 | - | - |
| 上腹部から骨盤 | 5.0 | 220 | - | - |
| 胸部から骨盤 | 4.4 | 300 | - | - |
| 四肢 | 2.7 | 130 | - | - |
| 脳(減弱補正のみ) | 10 | 270 | 6.1 | 130 |
| 脳(減弱補正+融合画像) | 26 | 570 | 31 | 640 |
| 心臓(減弱補正のみ) | 2.5 | 50 | 2.5 | 50 |
| 心臓(減弱補正+融合画像) | 4.7 | 140 | 9.1 | 380 |
表17. PET/CT検診のHybrid CTにおけるDRLs 2025とDRLs 2020の比較
| 部位 | DRLs 2025 | DRLs 2020 | ||
|---|---|---|---|---|
| CTDIvol[mGy] | DLP[mGy・cm] | CTDIvol[mGy] | DLP[mGy・cm] | |
| 全身:頭部から大腿基部 | 5.4 | 540 | 6.1 | 600 |
| 脳(減弱補正のみ) | 10 | 270 | 6.1 | 130 |
| 脳(減弱補正+融合画像) | 26 | 570 | 31 | 640 |
| 心臓(減弱補正のみ) | 2.5 | 50 | - | - |
| 心臓(減弱補正+融合画像) | 4.7 | 140 | - | - |