画像診断クイズ

画像診断クイズ

第18回 画像診断クイズ(膵臓)

正解

正解は選択肢2
 

解説

単純CTで腫瘍辺縁部に粗大な石灰化を認める。造影CTでは内部に増強される領域を認めない。腫瘍内部はT1強調像で軽度高信号を呈し、出血を伴った嚢胞性病変が疑われる。

solid pseudopapillary neoplasm(SPN)は20-40歳代の女性に好発する分化方向の不明な上皮性腫瘍である。好発部位は膵尾部である。SPNは嚢胞成分を伴わない充実性腫瘍の形態を呈するものから嚢充実性成分と変性した嚢胞成分が混在したもの、嚢胞成分が主体のものまで様々な形態を呈する。変性を来した病変では、T1強調像で出血を示唆する高信号域の存在とCTで辺縁部の粗大な石灰化が診断の鍵となる。男性でもSPNは認めるが、男性例は女性例と異なり中年に好発し、充実成分主体の病変が多い。

出題者からのコメント

変性したSPNに特徴的な所見を認める画像です。初学者の知識を高められる様に作成しました。