バイエル画像検査室
CT室 検査を始める前
全ての造影CT検査で、生理食塩液を使用?
刺入部を確認するための生理食塩液でのテストインジェクションは、インジェクタを使用できますか?
Centargoインジェクタでは、いつでも生理食塩液が注入できる準備が整っているので、造影剤だけでなく生理食塩液も注入できますよ。
CT用インジェクタ(造影剤自動注入装置)での造影剤投与に関連する血管外漏出の発生率は0.1%~1.2%と報告されています。また、血管外漏出は、高速注入でも低速注入でも発生していると報告があり、注入速度に関わらず細心の注意を払った検査がおこなわれています。血管外漏出の予防のために、穿刺時には留置針を介した血液の逆流を確認し、その後、生理食塩液を注入することで適切に静脈内に留置されていることを確認しますが、造影剤注入前の生理食塩液の注入は、手押しシリンジではなく、注入速度と注入量を設定したインジェクタで注入することもできます。この生理食塩液のテスト注入時は、医療従事者が被検者とのコミュニケーションを図りながら刺入部の痛みや不快感、腫脹を観察していますが、生理食塩液の注入中に注入速度を変更する機能もCentargo CTインジェクションシステムは搭載しています。
これまで、生理食塩液をインジェクタで注入するには造影剤と生理食塩液を準備する症例に限られていましたが、24時間連続使用できる消耗品を装着したCentargo CTインジェクションシステムでは生理食塩液を注入できる準備ができているため、どの検査にも生理食塩液が注入できるメリットがあります。
また、血管外漏出の予防のためには、寝台の移動で、チューブが引っ張られて抜針や針先がずれることがないようにインジェクタや、チューブ位置を確認する必要がありますが、専用の患者ラインは250㎝と十分な長さでありながら、コイル形状によって隙間に引っかかるリスクを軽減しています。
血管外漏出発生頻度 0%への挑戦 生理食塩液を本検査前に試験的に注入する方法の有用性について「Rad Fan. 16(9)2-7(2018)」では血管外漏出リスクに関する対談を紹介しています。」
Centargo CTインジェクションシステムについては、製品ページをご確認ください。
【参考文献】
ACR Manual on Contrast Media 2024
ESUR Guidelines on Contrast Agents European Society of Urogenital Radiology10.0