バイエル画像検査室
CT室 インジェクタとは
生理食塩水の準備を自動化したインジェクタ?
造影CT検査の生理食塩水の準備は、シリンジに充填しなくていいのですか?
インジェクタに、生理食塩水をセットしておくと、自動で準備されます。
造影CT検査は、問診票の確認、造影剤の副作用歴の確認、患者への説明、ルートキープ、造影剤や生理食塩水(以下、生食)の準備と、多くの準備が必要な検査です。本邦では、プレフィルドシリンジタイプの造影剤を使用することで、バイアルからシリンジに充填する時間を短縮していますが、造影剤は検査部位、体重、患者要因により選択されるため、使用する造影剤をインジェクタに準備する作業は集中が必要な業務の一つです。また、生食を使用する症例では、生食をCT用耐圧シリンジに充填する作業が必要となります。
マルチペーシェントに使用できるインジェクタCentargo では、インジェクタを操作する時間を減らすことにより、患者さんへのケアに時間を使っていただけるよう自動機能を備えております。造影剤や生食は、インジェクタのホルダーにセット*しておくと、このセットした製剤は、専用のデイセットと呼ばれる24時間連続使用可能なシリンジに充填して注入されます。造影検査が終わると、ボトルホルダーに取り付けられた製剤からそれぞれ注入した量をデイセットに自動補充するシステムにより、次の症例のための造影剤や生食の準備が整います。
プレフィルドシリンジを使用するインジェクタでは、生食の準備は生食を使用する検査だけですが、このCentargo インジェクタは、いつでも生食を注入できる準備がされていることで、これまで生食後押しをしていなかった症例への使用、造影剤と生食の同時注入、生食での刺入部確認のための生食テストなど、生食を使用する選択肢の広がりも期待されています。
生食は1000mLのバックまでセットできるので、1日の交換回数も数回でよさそうですね。
* 有効成分および製造販売元が同じ造影剤(同一濃度または異なる濃度の組み合わせ)