バイエル製品は2台目。「みんなで使用するので、使いやすさ、トラブルフリーが決め手です」。
社会福祉法人 恩賜財団 済生会和歌山病院
〒640-8158
和歌山県和歌山市十二番丁45番地
TEL.073-424-5185
FAX. 073-425-6485
病床数:200床(一般160 回復40)
診療科目:内科、糖尿病・代謝内科、消化器内科、循環器内科、外科、整形外科、脳神経外科、心臓血管外科、皮膚科、泌尿器科、眼科、耳鼻いんこう科、リハビリテーション科、放射線科、人工透析内科、麻酔科、放射線科医師1名、診療放射線技師8名、撮影装置は、一般撮影装置2台、CT1台、MRI1台、血管撮影装置1台、X線TV装置1台
装置の入れ替えをきっかけにStellant CWSを導入
済生会和歌山病院は、和歌山市の西部、和歌山城のほど近くに位置する。1912年に和歌山市診療所として開設後、太平洋戦争による焼失を経て再建、規模を拡大してきた。2003年に現住所へと移転し、2006年には日本医療機能評価機構の認定病院となる。そして2009年、DPC対象病院となり、地域医療に貢献し続けている。
病床数は、一般160床、回復40床の計200床である。診療科は内科、糖尿病・代謝内科、消化器内科、循環器内科、外科、整形外科、脳神経外科、心臓血管外科、皮膚科、泌尿器科、眼科、耳鼻いんこう科、リハビリテーション科、放射線科、人工透析内科、麻酔科の17科目を設置しており、主に二次救急を担う医療施設として近隣で高い評価を得ている。
放射線科は、常勤の放射線科医1名、診療放射線技師8名がローテーション勤務で診療を行っており当直にも対応している。専任の看護師はおらず、当番制でサポートに当たる。同院放射線科の特長としては、感染症の治療効果をあげるために検査や抗菌薬について支援する院内の抗菌薬適正使用チーム(AST)に加わるなど、チーム医療への積極的な参加が行われている点があげられる。また同科は他の職域への読影補助を行うことで、質の高い医療を提供することにも貢献している。
1台しか置けないのでトラブルフリーと使いやすさが決め手
Stellant CWSの導入は2019年の6月にさかのぼる。多くの競合製品がある中でなぜ本製品を導入するに至ったのか、その理由を同院放射線技師長の前田哲男氏(同院診療技術部 放射線科技師長)はこう語る。「実はバイエル薬品のインジェクタは2台目なんです。以前から同社のインジェクタを使用していましたが、安定した動作と使いやすいというところが最大の決め手でしょうか。基本操作は以前使用していたものと殆ど変わらないので、操作によるトラブルやミスを予防するという観点から見ても非常に良いと感じました。我々の施設はCT装置が1台なのでトラブルは怖いのですよ。
また同病院は、それほど大きな規模ではないので、オールラウンドな検査が多く、8人の診療放射線技師みんなが使用するため、使いやすいのもとても助かります」と嬉しそうに語る(図1)。
図1 バイエル薬品のインジェクタは使いやすいのが最大のメリットだ。
検査準備を機械に任せられるのも利点
引綱氏は、検査効率が上がった点も評価する。特に空いた時間で患者さんに説明したりできるのがいいという。「検査準備を機械に任せられるのが一番。オート機能に操作を任せている間に患者さんとのコミュニケーションがとれるようになりました。検査に向けて、患者さんの不安を取り除くための対話は重要なので有難いです」と述べた。
お気に入りの機能
1. CT装置との連動機能(ISIオプション)
- CT装置またはインジェクタのスタートボタンで、スキャンとインジェクションを同時に開始できる。以前は、両方のボタンを操作する必要があったが、連動装置により撮影タイミングのズレがなくなった。スキャナ側のレディー状態が解除された場合、インジェクタ側にその情報が表示され、連動機能が働かないので安心だ。
2. 操作モニターのサイズが大きくなり見やすく、使いやすい
- 操作画面が大きくなり、少し離れた位置からでもモニター上の造影剤の注入量が確認できる。ケアレスミスやエラーが減少する(図2、3)。
図2 新しい装置ではモニターが大きく、少し離れた位置から数値が確認しやすい(赤矢印)。
図3 モニターが大きくプロトコル設定も楽だ。
3. インジェクタのメモリに10年を超える注入履歴が保存される
- 患者からデータの開示を求められた際にも、対応できる環境が整っていることは大きな利点となる。医療被ばくに対する意識が高まっている昨今、医療従事者と患者様の支えになっている。
- 現在は、病院の情報管理システム(RIS、PACSなど)とは接続していないが、将来的に接続する場合、過去に遡って保存されている造影剤注入情報を活用できることは、注目すべき点である。
バイエル製品を2台続けて使用している同院。今後とも末永くバイエル薬品との関係性を継続していきたいという。
前田哲男先生
社会福祉法人 恩賜財団
済生会和歌山病院
診療技術部 放射線科 技師長
引綱雄介先生
社会福祉法人 恩賜財団
済生会和歌山病院
診療技術部 放射線科