症例・導⼊事例
※ご紹介する症例は臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。
特殊型乳がん:粘液がん
施設名: 東京医科歯科大学病院
執筆者: 放射線診断科 藤岡 友之 先生
作成年月:2024年1月
※ 効能又は効果、用法及び用量、警告・禁忌を含む注意事項等情報等については、電子添文をご参照ください。
症例解説
本症例は不整形、境界不明瞭な腫瘤で不均一に造影されていることから乳がんとして矛盾しない所見である。また、漸増性(fast-persistent)の造影パターンを示し、脂肪抑制T2WIで明瞭な高信号を示すことは粘液がんを疑う所見である。粘液がんは内部に含まれる粘液を反映し脂肪抑制T2WIで明瞭な高信号を示すとされている。本症例は乳頭側に豊富な充実成分、それ以外の部分で豊富な粘液成分から構成される粘液癌であった。
撮影の順番と撮像時間
表は横スクロールでご覧いただけます。
| T1WI | 脂肪抑制T2WI | DWI | DCE-MRI造影前 | Ultrafast DCE | DCE-MRI早期相 | 造影後高分解能T1WI | DCE-MRI遅延相 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 72 sec | 132 sec | 60sec | 72 sec | 5.2sec×17=88.4 sec | 72 sec | 95 sec | 72 sec |