画像診断クイズ

画像診断クイズ

第1回 画像診断クイズ(前立腺)

正解

正解は選択肢2:傍正中の均一な腫瘤
 

MRI所見

前移行域に、形態学的T2強調画像により、両側に最大径24 mmの傍正中(右>左)限局性均一性低信号腫瘤が示されている(矢印)。ADCマップでは、当該部位に強力な限局性拡散制限が認められ、b 値=1,000の画像で信号強度の著明な増加が認められた。
造影剤投与後、T1強調ダイナミックMRI画像上の当該部位に早期濃染は認められていない。T2強調画像では、微弱で縞状の構造を有する辺縁域に認められた両側後部の境界不明瞭、低信号領域が広範性の拡散制限を示し、早期濃染は認められなかった。
 

診断

悪性疾患の可能性が高いこのエリアの標的化MRIガイド下生検により、両側性前立腺癌が確定され、Gleasonスコアは4+4であり、それぞれ核の40及び60%であった。
 

重要事項

前立腺のTRUSガイド下12ヵ所生検で陰性を示した後、癌が疑われるレベルにまでPSA値が継続的に上昇した場合、前立腺癌が前方に存在していることが多い。その他の存在部位として、辺縁域の尖部及び外側が考えられる。