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バイエル画像検査室

知っていれば役立つ「マメ知識」、
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4人の放射線科スタッフがお届けします。

線量管理室

線量評価におけるヒストグラムと箱ひげ図

自施設の線量評価を行うためにヒストグラムと箱ひげ図が用いられますが、どのように見たら良いのでしょうか?

ヒストグラムと箱ひげ図はどちらもデータの分布を視覚化するグラフですが、それぞれ表現できることが少し違うのです。

ヒストグラム

ヒストグラムは度数分布図とも呼ばれ、ある値の区間内に何個のデータが存在するか(度数)をバーの高さで表したグラフです。連続する区間を横軸に示し、縦軸が度数となります。バーが高くなっているところはその区間のデータが多く、また低い山のような形状を取っていると、ばらつきの多いデータであることがわかります。ヒストグラムの良いところは、データのばらつきがひと目で判るよう可視化されている点です。線量分布では、ある検査でどの線量が多く用いられているのかや、診断参考レベルを逸脱するスキャンがどの程度起こっているのかを直感的に知ることができます。

図1. 胸部単純撮影におけるCTDIvol(左図)とDLP(右図)のヒストグラム

図1. 胸部単純撮影におけるCTDIvol(左図)とDLP(右図)のヒストグラム

箱ひげ図

箱ひげ図はボックスプロットとも呼ばれ、箱のような形状から線(ヒゲ)が伸びている特徴的な形を取っています。画像では横向きになっていますが、縦置きになることもあります。この箱ひげ図の形は四分位数を示しており、箱部分の両端は左が第1四分位数(全体で下位から25%となる値)、右が第3四分位数(75%となる値。)となります。箱の中にも線が引かれ、これが第2四分位数、すなわち中央値です。箱から出ているヒゲの両端は、最小値と最大値を示します。箱ひげ図の優れている点は四分位数、特に中央値という重要な指標を明示できるところにあります。このためデータの比較に向いており、プロトコル間や機器間の比較に便利です。

図2. すべての胸部単純プロトコルを集約した時のDLP(上図)と それぞれの胸部単純プロトコルに分解した時のDLP(下図)の箱ひげ図

図2. すべての胸部単純プロトコルを集約した時のDLP(上図)と
それぞれの胸部単純プロトコルに分解した時のDLP(下図)の箱ひげ図

2つのグラフの特徴を理解して使えば、線量分布の評価をより適切に理解し、効果的に線量管理を行っていくことができますね。