バイエル画像検査室
線量管理室
線量管理システムとインジェクタの接続による可能性
新しく導入されたインジェクタが線量管理システムと接続されました。
これからどのような運用をしていくと良いでしょうか?
バイエル薬品が販売するCT用インジェクタ「Stellant」とMRI用インジェクタ「MRXperion」には、注入履歴の管理機能が標準装備されています。これらのインジェクタ単体での造影情報管理も可能ですが、医療放射線情報一元管理システムであるRadimetricsと接続することで、より効率的な管理が可能となります。
造影検査情報としてインジェクタから取得できる主な情報は、造影剤名称、注入プロトコル、造影剤及び生理食塩液注入量、注入速度や最大圧力など様々であり、Radimetrics上の検査情報画面から簡単に確認することができます。
Radimetricsは、RISとの連携も可能です。例えば、検査前にRISからRadimetricsアプリケーションを起動し、前回検査の注入プロトコルを確認することも可能で、効率的な前回検査情報の確認と、再現性の高い造影検査の実施を支援します。
MRI検査では、ガドリニウム造影剤の積算投与量を記録に残すことができます。ガドリニウム造影剤を複数回投与した被検者において、非造影T1強調MR画像上、小脳歯状核、淡蒼球などに高信号が認められたとの報告や、脳の剖検組織からガドリニウムが検出されたとの報告があることから、ガドリニウム造影剤の投与歴やガドリニウムの積算投与量を記録に残すことは安全管理上重要であると考えられます。
記録された各検査の造影情報は、Radimetrics上で統計処理を行うことも可能です。1ヵ月間の造影検査件数の集計や、使用したプロトコル毎の検査件数の集計、また、緊急停止を行った検査をピックアップして表示することもできます。
更に、各検査における造影検査情報をセカンダリーキャプチャーのレポート画像としてPACSへ転送することで、実際の造影注入結果と造影効果を考慮することができ、読影品質の更なる向上が期待できます。
Total Dose Managementによって、放射線科内の安全管理体制がより整ってくると言うことですね。