バイエル画像検査室
線量管理室
造影剤注入量と線量の管理はどうしていますか?
造影CT検査時の注入結果を分析したいのですが、アドバイスください。
Radimetricsを使ったらどう?線量管理だけでなく造影CT検査にかかわる情報分析もできるよ。
2015年6月7日に医療被ばく研究情報ネットワーク(Japan Network for Research and Information on Medical Exposures:J-RIME)から診断参考レベル(Diagnostic Reference Level:DRLs 2015)が発表されたことで、日本においても線量管理に対して注目が集まっています。医療従事者だけでなく、東日本大震災における東京電力福島第一原子力発電所事故後、国民の医療被ばくに対する関心も高まっているなか、診断参考レベルの策定が求められてきました。DRLs 2015発表後は、診断参考レベルの周知徹底のため、各学会などを通じての活動が始まり、CT検査を始めとした検査の正当化や最適化の必要性が説かれています。より効率的に線量データの蓄積をおこなうため、標準化された機器やシステムを利用することが日本でも必要になってきています。
X線線量情報を一元管理できるシステムであるRadimetricsは、CT装置、血管撮影装置、透視装置、一般撮影装置、乳房撮影装置などから得られるDICOM画像やRDSR(Radiation Dose Structured Report)などを装置から直接受信、もしくはPACS等のシステムを介して受信することで、検査で照射されたX線線量に関する情報の保存、CT検査における実効線量等の計算、Webブラウザによる線量情報参照および他システムへの線量情報の転送などを可能としています。
また、造影CT検査にかかわる造影剤注入情報を取得することで、照射条件や線量情報と合わせた統計処理が可能です。造影情報を検査プロトコルや被験者情報と合わせて管理を行うことで、造影条件の最適化や精度管理にも役立ちます。
RadimetricsとCT用インジェクタStellant with Certegra Workstationが連携することで、さらなるエビデンスの構築、情報管理の強化が期待できそうですね。