バイエル画像検査室

CT室 検査を始める前

圧力リミットの設定はどうしていますか?

今日から、チューブが変更になります。

はい。圧力リミットの設定値を変更します。耐圧能はいくつですか?

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インジェクタに設定する圧力リミットについてご紹介します。

圧力リミットの目的

インジェクタに接続された被検者、消耗品を保護することにあります。

圧力リミットの設定方法

  1. インジェクタで使用する消耗品(チューブ、三方活栓、カテーテル等)の添付文章に記載されている圧力の限界値に関する表記を確認します。
  2. 使用する製品の圧力限界値の中で、最も低い圧力限界値を超えない範囲で設定してください。
     


アンギオ用インジェクタの場合

例) チューブ:1200psi 、三方活栓:1000psi、カテーテル:1200psi

この場合、圧力リミットの設定値は1000psiよりも高く設定しないでください。

CT・MRI用インジェクタの場合

例) シリンジ:185psi、チューブ:325psi、三方活栓:150psi

この場合、圧力リミットの設定値は150psiよりも高く設定しないでください。

圧力の要因

  1. ルートに薬液を流すためには、シリンジの圧力をルートの圧力より高くする必要があります。
  2. ルートの直径が小さく、ルートが長く、薬液の粘性が高いほど、高い圧力が必要とされます。
  3. 圧力に大きな影響を与えるのは、ルートの直径です。
  4. 圧力はルート内で低下するので、流出口に障害物がない限り開放端での圧力は0になります。
  5. 希望する注入速度に必要な圧力より、圧力リミットの設定値が低い場合は、針を通る流速は低下します。
  6. 希望する注入速度に必要な圧力より、圧力リミットの設定値が超えていれば、針を通る流速に影響はありません。この圧力リミットは、針が閉塞した場合は、針の保護となります。
要因 圧力への影響
減少 増加
針・カテーテル 太い 細い
造影剤の温度 高い 低い
造影剤の粘性 低い 高い
チューブの長さ 短い 長い

インジェクタに設定する圧力リミットは、消耗品の破損予防のためにも正しく設定しましょう。