バイエル画像検査室
血管造影室
チューブ内の造影剤はどのくらい?
造影に寄与しない造影剤量は、最小限にしたいですね。
循環器用インジェクタの機能を、紹介しましょう。
造影X線検査では、患者さんへの侵襲性を可能な限り低減することが求められています。造影剤量の低減や被ばくの低減が代表的なものとなります。
さて、 冠動脈インターベンション(PCI)では、治療中の心内血圧動態情報を正確に把握するために、患者さんと圧トランスデューサ間のチューブ内に残る造影剤を、生食フラッシュする必要があります。
造影剤ラインと生食ラインを分離しないタイプのチューブシステムでは、チューブ内の造影剤をフラッシュするたびに、長い液路に滞留した造影剤が、患者さんの体内に流入することが避けられませんでした。
循環器用インジェクタ「MEDRAD アバンタインジェクションシステム」では、造影剤と生食のラインが穿刺部直近の位置まで分離しているデュアルラインチューブ*を採用することで、圧測定の際、生食フラッシュによって患者体内に流入する造影剤量を最小限(約1mL/回以下、但しカテ内残存の造影剤分を除く)にまで抑え、検査に用いる造影剤量の低減に寄与することができます。また、生食と造影剤が分離して注入制御されるため、造影剤の注入タイミングのズレを最小限におさえています。
他にも、不要な造影剤の使用を最小にするための機能として、活栓操作の自動化、高速化があります。造影剤の流入を最小限にするため、バイエル独自の「自動切替活栓機構」を装備しています。プランジャを戻す「注入OFF」操作と同時に、造影剤の注入を瞬時に遮断することが可能となり、術中の確認撮影や最終撮影など造影の度だけでなく、緊急の際にも素早く造影剤の注入を停止することができます。
安全の機能としては、赤外線液面センサ、超音波グロスエアセンサにより、気泡の混入を監視しています。
「安全性」の高さを特徴とした「MEDRADアバンタインジェクションシステム」は、きめ細やかな「患者ケア機能」をも併せて装備した、低侵襲性を強く指向する時代の造影検査を強力にサポートする、循環器用インジェクタです。
チューブシステムや自動制御機構は、患者ケアに貢献していますね。
* AVA 500 SPAT L/AVA 500 SPAT ANGIO