バイエル画像検査室
血管造影室
循環器用インジェクタは、血管造影用インジェクタと違いますか?
心臓カテーテル検査は、インジェクタを使用しますか?
循環器用インジェクタを使用されている施設もあります。
1970年代、血管造影用のインジェクタ・MEDRAD Mark Ⅳ※が発売され、血管造影検査では手押し注入法にくらべて、必要な量の造影剤を安定したスピードで注入できるようになりました。冠動脈造影では、従来は、主に手押しで注入されていましたが、PCI手技に最適化した循環器用インジェクタの発売開始により、冠動脈造影においてもカテーテルサイズや術者の技量に関わらず安定した注入ができるようになりました。
血管造影用インジェクタと、循環器用インジェクタの大きな違いは、注入速度が可変できる点です。循環器用インジェクタでは、手押しシリンジ感覚のハンドコントローラーを採用することで、プランジャーの押し込みにより、注入レートの可変が連続的に可能であり、手の感覚で注入速度や注入量が調整できます。
インジェクタを使用することで、マイクロカテーテル使用時にも、軽い力で指や手への負担なく正確な設定量を注入できます。
造影剤を必要最小限の量のみ注入する、いわゆる”Tip Injection”もハンドコントローラーで注入していただけます。
※販売終了
バイエル薬品の循環器用インジェクタAVANTA(アバンタ)は、操作性を向上する機能としては、独自のP.I.V(Pressure Isolation Valve)を採用しました。造影剤注入後、コック操作をすることなく自動で心内圧波形が復帰します。この機構により、3連マニホールドで必須であったコック操作が完全に不要となり、操作者の負担が大幅に軽減しました。
心臓カテーテル検査では、カテーテルが細径化し、橈骨穿刺が行われることで安静時間の短縮や日帰り検査など、患者様の負担も軽減されていますが、インジェクタを使用することでカテーテルサイズに関わらず正確な注入に貢献いたします。
循環器用インジェクタを使用することで、医師の負担も軽減し、安定した注入ができますね。