イオプロミド造影CT症例集
- 東京医科大学病院 -
東京医科大学病院 放射線科
齋藤 和博 先生 代田 夏彦 先生 高良 祐葵 先生
山田 隆文 先生 有薗 英里 先生 田中 太郎 先生
総論
CTは現在の医療水準を維持するためになくてはならない検査であり、その進歩も著しい。造影CTはこれまで、血管解剖の明瞭化、腫瘍の血行動態などが主な役割を担ってきた。当施設では7台のCTが稼働しているが、そのうち3台はGE healthcare社製のDual energy CT(Revolution CT 2台, Revolution Frontier 1台)である。Dual energy CTを使用するようになってからは、4D-CT、造影剤の減量、定量化など新たな領域への考慮も必要となってきた。特に、日常診療では腎機能障害患者における造影剤の減量は、実際遭遇する場面が多く期待されている領域である。当施設では造影剤を半量に減量し、Dual energy CTにて作成された40keVのvirtual monochromatic imagingで病変検出を行い、被ばく量の低減にも取り組んでいる。今後は、検査目的に応じて、さらなる減量が可能か最新の情報を注意深く見ていきたい。
当施設では、入院患者に対しては全例、イオプロミドを使用している。術後合併症、状態の急変した患者など入院患者で造影CTを行う機会は少なくはない。イオプロミドはバイエル社で生産されたUltravist®と原薬、添加物、製造方法が同一のジェネリック製剤であり、安全性の情報については多数報告されている(Acta Radiologica 2014;55(6):707-714)。ジェネリック製剤で唯一、ICタグを装着していることから、造影剤に関する安全管理、副作用管理も容易に行える。
東京医科大学 放射線医学分野
主任教授
齋藤 和博 先生
症例紹介
イオプロミド注「BYL」に関連する症例をご案内いたします。