プロトコル設定を支援するソフトウェア「Smart Protocols」
造影検査の課題〜ルーチンの検査をパーソナライズ
近年のスキャナーの進化により,スキャナーの特性や管電圧に応じて造影剤投与量を調整することでより画像の最適化が期待できるようになりました。標準的な体格の患者さんと体重・脂肪量の多い患者さんに同一のプロトコルで造影検査を行った場合,造影効果に差が出ることが報告されているため1-4),正確な読影のためにも患者さん一人ひとりに最適な造影プロトコルを設定し,画像コントラストを標準化することが求められています。
しかし、体格や腎機能、管電圧などの多くの因子をもとに個々のプロトコルを設定するには複雑な計算と時間を要するため,個別化したプロトコルをルーチンで設定するのは困難でした。
Smart Protocolsは,患者さんの状態やスキャナーの特性から推奨されるオプションを提案し、プロトコルのパーソナライズを支援する追加ソフトウェアです。医療従事者の負担を減らし,潜在的なミスを軽減しより正確な診断につながるよう,日々の造影検査をサポートします。
1) Mihl C, et al. Eur J Radiol. 2016; 85(4): 830-836.
2) Martens B, et al. Invest Radiol. 2019;54(3): 177-182.
3) Hendriks BMF, et al. Br J Radiol. 2016;89(1061): 20150850.
4) Seifarth H, et al. Eur Radiol. 2009;19(10): 2373-2382.
Smart Protocolsの3つの特長
特長1 プロトコルのパーソナライズ
- CTスキャナーの管電圧の設定をもとに造影剤の投与量を調整します。
- 検査内容,患者さんの体格や造影剤の濃度,使用する針のサイズ,注入部位等に基づいて投与量と注入速度を自動で算出します。
特長2 推奨オプションの提案と確認
- 保存した院内プロトコルをもとに,推奨される投与オプションを提案します。
- Smart Protocolsから推奨される注入条件をオペレーターが確認し,実行します。
特長3 コンプライアンスの遵守
- 選択したプロトコルを実行する前には,eGFRの確認画面を表示できます。
- 計算された速度と圧力設定が院内の方針に適しているかを検証します。
Smart Protocolsの使用フロー
1
表示されるガイダンスに従って患者さんのeGFRと検査時間を確認。
2
患者さんの体格,造影剤濃度,管電圧に基づいて,注入プロトコルを算出。
3
選択した設定が的確か確認。
スタート!