DO LESS. CARE MORE.
〜新たな造影CT検査の可能性を考える〜
安全性
患者さんのCT検査の待ち時間を短縮できる可能性があるとしたら?

病院でのCT検査を受ける際、患者が⻑時間待たされることは少なくありません。待ち時間が⻑いと、患者にとってはストレスとなり、医療スタッフにとっても業務の効率が低下する原因となります。
また、これまで⾒逃されがちでしたが、造影剤の加温時間と加温器に⼊れられる造影剤の数が効率に影響します。
従来のシリンジ製剤を使⽤するインジェクタでは、造影剤を使⽤前に加温する必要があり、その準備には時間がかかっていました。加温器に並べられるシリンジの数にも限りがあり、1⽇に必要な量をすべて加温することが難しいことが課題でした。これにより、適温に温まるまでの時間が⻑くなり、検査のスムーズな実施を妨げていました。この問題に対して、和歌⼭県⽴医科⼤学附属病院では新しいシステムを導⼊することで、患者の待ち時間を⼤幅に短縮することに成功しました。
造影CT検査の効率化による待ち時間の短縮と環境負荷軽減への新しい取り組み
課題と解決策
従来のCT検査では、シリンジの準備や造影剤の選択、エア抜きなど煩雑な作業が多く、特に緊急検査時にはこれらの⼿順が⼤きな負担となっていました。また、余剰造影剤の廃棄問題も深刻で、環境負荷が⾼いという課題がありました。
効率化の実現
Centargoの導⼊により、これらの煩雑な作業が不要となり、検査の効率が⼤幅に向上しました。特に、造影剤と⽣理⾷塩⽔の同時注⼊が容易になり、注⼊⽅法の選択肢が広がったことで、検査の質も向上しています。結果として、緊急検査の対応がスムーズになり、患者の待ち時間が短縮されました。
環境負荷の低減
Centargoは必要量のみの造影剤を注⼊するため、余剰造影剤の廃棄量が⼤幅に削減されました。具体的には、従来のシステムでは⼀⽇あたり192mLの廃棄が発⽣していたのに対し、Centargoでは44mLと1/4以下に減少しました。また、感染性廃棄物の発⽣量も従来の1/3に低減されました。
環境負荷の低減
表は横スクロールでご覧いただけます。
導入前(従来のインジェクタ) | 導入後(Centargo) | |
---|---|---|
次の造影検査に移行する際の作業 | シリンジの準備、造影剤の選択、エア抜きなどが必要 | 患者ラインの交換 |
造影剤廃棄量(1日あたり) | 192mL | 44mL |
感染性廃棄物の発生量 | 平均11時間で感染BOXが8分目に達する | 平均37時間で感染BOXが8分目に達する |
緊急検査対応 | 煩雑な作業が多く、対応が遅れることがあった | スムーズに対応可能 |
患者の流れ | 予約枠が溢れて患者対応が困難になることがあった | 患者の流れが良くなり、対応がスムーズ |
教育負担 | 製品トレーニングに時間がかかる | 操作がシンプルで教育負担が軽減 |
看護師の負担 | シリンジの選択やエア抜きの作業が必要 | これらの作業が不要になり、患者観察に集中できる |
環境負荷 | 余剰造影剤の廃棄量が多い | 造影剤の適正使用で環境負荷が低減 |
患者の待ち時間 | 長い待ち時間が発生することがあった | 待ち時間が短縮され、緊急検査もスムーズな対応が可能 |
まとめ
この取り組みは、病院経営の効率化、看護師の負担軽減、患者の時間的負担軽減に寄与しています。さらに、環境負荷の低減にも貢献しており、持続可能な医療を実現するための⼀歩となっています。多くの病院で共通する造影CT検査の課題を解決するための参考になる事例と⾔えるでしょう。
多くの病院で共通する造影CT検査の課題、解決を検討されてはいかがでしょうか。

使い勝⼿の良さだけではなく、環境負荷軽減に貢献する
和歌⼭県⽴医科⼤学附属病院
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管理医療機器 / 多相電動式造影剤注入装置
販売名:Centargo CTインジェクションシステム
認証番号:302AABZX00091000
製造販売元:バイエル薬品株式会社