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ECR2021

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ECR 2021 Live Session RPS 204(Body composition, COVID-19, and interstitial diseases in chest imaging) に参加して

藤田医科大学医学部 放射線医学教室
大野 良治 先生

 ECR 2021では2つのLive Sessionが胸部領域では予定されており、前回は自身の発表があったセッションであったが、今回参加したLive Sessionは聴衆として参加した。

 ECR 2021のLive Sessionは演者および座長はProgram Teamから送られてきたZoomのmeeting roomで発表と質疑応答などを行うが、一般の聴衆はECR 2021のLive SessionをECR 2021のコンテンツとして用意されているChannel内のLiveで視聴する(図2)。そして、質疑はすべてチャットに記載して質問を行い、座長がその質問をまとめて演者に質問する形態である。

 RPS 204は、座長が旧友のHeidelberg Universityの客員教授を務めるJürgen Biederer先生(ドイツ)であり、6人の演者が発表を行った。セッション自体は「Body composition, COVID-19, and interstitial diseases in chest imaging」とされているように、内容が雑多な印象であった。Session内容は1) Chest CTによる肺癌患者の術後cancer-specific and all-cause mortalityに対するsarcopeniaの影響の評価(米国)、2) および3) CTにて評価したbody composition parametersのCOVID-19の治療成績などへの影響評価や治療後6か月後のPost-COVID-19 interstitial lung syndromeに関するHRCT所見の報告(イタリア)、4) 腎癌患者のBirt-Hogg-Dubé syndromeの診断にPulmonary cystsが役立つとする報告(英国)、5) および6) 肺血栓塞栓症におけるanticoagulation treatmentのCTPA所見への影響やCTによるairway evaluationに関するmeta-analysis(オランダ)によって構成されていたが、各演題に対して十分な議論ができてはいなかった印象である。

 一般にLive sessionは発表5分で、最後にまとめて25分間のLive Q & Aが用意されているが、十分に内容を吟味することができなかったようであった。その理由としては、私自身がZoom meetingを介して参加したLive sessionとは異なり、ECR 2021のLive sessionをアプリで参加した場合にはZoom meetingと比してタイムラグがあり、チャットでの参加のため、座長が質問を採用してくれなければZoom meetingで行われる座長と演者の質疑応答を傍観するのみであった。従って、今回のLive sessionでは実際に議論に参加することはかなわず,チャットに質問も書いてもタイムラグにより質疑応答は次のテーマに移行しているため,最後まで採用されることはなく,終始座長と演者の質疑応答を第3者として傍観するのみであった。今回のECR 2021での参加経験ではLive sessionの難しさや今後Live sessionを開催する場合の手法に関して十分に吟味する必要があることが示唆された。

 今回のECR 2021を通じて感じたのは、教育講演などは録画された講義を視聴するのみでよいがScientific sessionはやはりin personのmeetingに勝るものはないということであり、今後の国際あるいは国内学会の開催手法に一石を投じるものであったと考える。

図2

図2