オート機能とPACSへの接続で快適な使用感!
患者さんに合わせスムーズに注入「Stellant CWS」

オート機能とPACSへの接続で快適な使用感! 患者さんに合わせスムーズに注入「Stellant CWS」
オート機能とPACSへの接続で快適な使用感! 患者さんに合わせスムーズに注入「Stellant CWS」

医療法人社団仁生会甲南病院

〒520-3321
滋賀県甲賀市甲南町葛木958
TEL:0748-86-3131
診療科目:内科/消化器内科/循環器内科/呼吸内科/糖尿病・代謝内科/腎臓内科/神経内科/女性内科/血液内科/外科/消化器内科/呼吸器外科/肛門外科/乳腺外科/心臓血管外科/整形外科/形成外科/婦人科/放射線科/麻酔科。
CT1台、MRI1台、血管撮影装置1台、X線TV装置1台。放射線科医2名(常勤1名、非常勤1名)、診療放射線技師6名、医療事務1名。


院内のインジェクターのメーカを統一

Stellant CWSの天吊りアーム形状
図1 Stellant CWSの天吊りアーム形状

 滋賀県南部の甲賀市にある甲南病院は、200床と中小規模の私立病院だが、最新の医療機器を積極的に導入し、地域に密着した質の高い医療を展開している。

 CT検査件数は、1か月約 400件、その内、造影CT検査は約10%を占めている。

 緊急の検査にも対応しており、当番制で待機し、呼び出されたら30分以内に病院へ来ることができる態勢となっている。

 平成29年8月に64列マルチスライスCT(GE Revolution HD)との組み合わせで、Stellant CWSを導入した(図1)。

 バイエル社製インジェクターStellant CWSを導入した経緯について診療放射線技師の小﨑一雄氏は次のように話す。

 「当院ではCTインジェクター以外は、すべてバイエル社製インジェクターを使用していることから、すべてのインジェクターのメーカを統一することを優先し、CTインジェクターの機種の選定に入りました。しかしながら造影頻度の高いCTのインジェクターのメーカを変えることに多少の不安を感じていたため、他施設の方の意見や、機器の取扱い方法の説明を聞き、使用していくことに問題がないと判断しました」また「同一メーカのインジェクターは操作性が類似しているため、各モダリティで戸惑うことなく使用できる点と、当院規模の病院では、メーカを統一することで物品の納入コストを抑えられるというメリットも大きく、導入のきっかけになりました」と、機種選定においては、納得できる情報収取が重要であると述べられた。

造影剤検査情報の活用

 同院では、Stellant CWSはPACS(医療用画像管理システム)と接続されており、撮影画像と合わせて造影剤検査情報がPACS上で確認できるようになっている(PACSとの接続はオプション機能)。

 Stellant CWSの導入目的の一つとして、インジェクター装置に保存される造影条件や注入圧データ、患者情報などの造影検査情報を一元管理することで、読影能や安全性の向上につながるのでは、という期待もあったという。「造影剤検査情報をPACSへ転送することが可能であり、患者さんごとに、過去の造影剤検査情報を呼び出すことが出来るため、2回目以降の検査で、再現性を確保することができます」と小﨑氏。

 また、造影剤情報(使用造影剤の種類、ロット番号、使用期限)の入力間違えを防ぐインジェクター専用のRFIDリーダーも便利な機能の一つ(図3)。「造影CT検査の安全管理や履歴情報の保管のために欠かせない機能です」と小﨑氏は指摘する。

 なお、PACSとの接続時の注意点として、インジェクター側の造影剤検査情報が、CTの撮影データよりも先にPACSへ転送されないように、設定時にデータの転送タイミングをCT側と調整する必要があると、導入を検討されている施設へ小﨑氏からアドバイスがあった。

操作室の卓上。Certegra Workstationはコンパクトに収まる。
 

オート機能で造影剤の後片付けが楽に

 小﨑氏が便利だと感じているのが、シリンジ製剤の内筒後端を自動検出してドッキングさせるオートドッキング、生理食塩液をワンタッチでエア抜きしながらシリンジに充填するオートロードなど各種のオート機能だという。さらに、シリンジに接続したチューブ内のエアをワンタッチで排出するオートプライム、シリンジを取り外すと自動でピストンが初期位置に戻るオートリトラクトなどにより、とくに「検査終了後の造影剤の後片付けが楽になった」という。

低被ばくと造影剤使用量低減への試み

 近年、造影CTにおいては、造影剤注入後に生理食塩液を注入する生食後押しが、造影剤からのアーチファクト低減や造影剤使用量の低減を図るために有用とされている。小﨑氏によると、同院では造影剤低減や低被ばくを目的に次のようなトライアルをしているという。

 「心血管系の撮影のときには必ず生食後押しを行うようにしています。また、Dual Energy撮影を行う際には造影剤を減らすために生食後押しを試すこともあります。高齢者では腎機能が低下している場合が多いので、造影剤低減のために低管電圧撮影も行っています。その際、Stellant CWSの造影プロトコル最適化機能P3Tでプログラムを組んで、造影剤注入量などを調節しています」。

 一方、CTAなど血管系の撮影開始タイミングを測る方法として一般的なテストインジェクションとボーラストラッキングがある。

 「心臓などの血管を抽出する際にはボーラストラッキング法を行いますが、造影剤注入が終わるまで観察することができないので、生食を使用してテスト注入を行ってモニタリングを行っています。注入レートは造影剤の注入レートより高めに設定し、それで漏れなければ造影剤を注入しても漏出はないと判断します。一手間多くかかりますが、安全性を考えて実践しています」(小﨑氏)。

 このように、同院では造影剤注入手法やデータ管理などさまざまな側面から造影検査の安全性の向上に努めている。Stellant CWSの導入は、検査の効率化や造影剤使用量の適正化、そしてエラー防止など検査の安全管理に大きく寄与していると感じた。

PACSに表示される圧力遷移グラフと注入グラフ。注入完了後、こうした造影結果情報は PACSへ自動送信される。
図4 PACSに表示される圧力遷移グラフと注入グラフ。注入完了後、こうした造影結果情報は PACSへ自動送信される。

L.JP.MKT.03.2018.1202