肝腫瘍の造影超音波検査検査法と診断のコツ 東芝社編

Power Doppler法
(Flash Echo Imaging:FEI)
大手前病院消化器外科 
松田 康雄先生

ご紹介する症例は臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。
効能・効果、用法・用量、警告、禁忌、原則禁忌を含む使用上の注意につきましては、添付文書をご参照ください。

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症例 肝細胞癌(PEIT治療効果判定)


条件設定の基本的な考え方 1

[レボビストによるperfusion imageを得ることが重要]

MI値 最大値に設定(0.8~1.6)
Focus ターゲットの下縁に一致、観察中は固定する
送受信周波数
の選択
浅部領域:ハーモニックモード(空間分解能を優先)
深部領域:基本波モード(感度を優先)

条件設定の基本的な考え方 2

[レボビストによるperfusion imageを得ることが重要]

間欠送信
  • 心電図R波に同期させる(心周期に一致した組織への造影剤供給にあわせる
  • 動脈相では血流が速いので短く(1心拍に1回)
  • 門脈相以降は血流が遅いので長く(2~3心拍に1回)
PRFとlow cut filter
  • できるだけ高値に設定
  • 既存の血流シグナルとモーションアーチファクトを除去する

プリセットすべきパラメーター

白黒&カラー
バランス
最大
ダイナミック
レンジ
最大(60)
レーム間補正 OFF
モニターモード 必ず併用(スキャン位置の固定)

条件設定一覧

使用装置 東芝 PowerVision 8000
走査方法 動脈相 : 心電図同期1回/1心拍の間欠送信
門脈相 : 心電図同期1回/2~3心拍の間欠送信
後脈相 : ターゲットに一致した single manual scan あるいはinternal clock 2fps の全腫瘍スキャン
送信周波数と
mode
2.0~3.0MHz(fundamental) or 2.1/4.2(harmonic) power Doppler mode
MI値 0.8~1.6
focus 1点 focus でターゲットの下縁に一致
PRF Low cut
filter
4.5kHz
1.34kHz

撮像手順(肝細胞癌の局所治療効果判定)1

撮像手順(肝細胞癌の局所治療効果判定)1

撮像手順(肝細胞癌の局所治療効果判定)2

準備 : 静注ルート確保、ID入力、通常エコーの観察・固定位置決め、装置プリセット、造影剤の調整

  1. 造影剤投与直前にモニター画像で腫瘍位置を確認
  2. VTR 記録開始
  3. 造影剤投与:レボビスト300mg/mLを体重10kg当り1mL(1mL/秒)
  4. 10秒後から息止めとともに間欠送信にて動脈相を10~20秒間観察(1心拍1回)
  5. 息止め解除、1~2呼吸間撮像停止(約10秒)
  6. 門脈相を間欠送信にて10~20秒間観察 さらに断面を変化させながら腫瘍全体を観察
  7. 5分後、息止め下に腫瘍全体を sweep scan (後期相)

撮影手順(肝腫瘍の鑑別診断)

撮影手順(肝腫瘍の鑑別診断)

撮影手順(肝腫瘍の鑑別診断)1

[動脈相・門脈相の観察]
準備 : 静注ルート確保、ID入力、通常エコーの観察・固定位置決め、装置プリセット、造影剤の調整

  1. 造影剤投与直前にモニター画像で腫瘍位置を確認
  2. VTR記録開始
  3. 造影剤投与:レボビスト300mg/mLを体重10kg当り1mL(1mL/秒)
  4. 10秒後から息止めとともに間欠送信にて動脈相を10~20秒間観察(1心拍1回)
  5. 息止め解除、1~2呼吸間撮像停止(約10秒)
  6. 門脈相を間欠送信にて10~20秒間観察(2~3心拍1回)

撮像手順(肝腫瘍の鑑別診断)2

[後期相の観察]

  1. 5分後、息止め下に腫瘍最大断面(動脈相・門脈相での観察断面)を single manual scan
  2. Single manual で腫瘍内にシグナルが認められた場合には、1分間のスキャン停止後、少し断面をずらして再びsingle manual scanを実施この操作を断面を変えながら繰り返し、腫瘍内の染影がどの時間帯まで残存するかを確認する
  3. Single manual scan で腫瘍内にシグナルが認められない場合には、引き続き腫瘍全体を sweep scan し、腫瘍全体のコントラスト欠損を確認する転移性肝癌の場合は全肝を sweep scan し、検出されなかった病巣の有無を確認する

【使用上の注意】

2.
副作用
(静脈内投与)
総症例1,217例中93例(7.6%)に副作用が認められ、主な副作用は注入部疼痛37件(3.0%)、ほてり21件(1.7%)、注入部冷感13件(1.1%)等であった。(承認時)
市販後使成績調査2,895例中36例(1.2%)に副作用が認められ、主な副作用は注入部疼痛10件(0.3%)等であった。(再審査終了時)