腰椎すべり症の術前検査における脊髄造影の有用性

名古屋第二赤十字病院 整形外科
安藤 智洋 先生

ご紹介する症例は臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。
効能・効果、用法・用量、警告、禁忌、原則禁忌を含む使用上の注意につきましては、
添付文書(イソビスト注240)をご参照ください。

CTミエログラフィー

矢状断像

矢状断像

水平断像

水平断像

脊髄造影後CT撮影において、第4腰椎のすべりはほぼ整復されている。

MRI 画像

T1WI 矢状断像

T1WI 矢状断像

T2WI 矢状断像

T2WI 矢状断像

MRI画像では第4腰椎のすべりは整復されている。これはCTやMRIは仰臥位で撮影されているためで、特にMRI撮像には時間を要することからCT画像よりも整復されている。

単純X線画像

正面像、側面像(中間位)

  • 正面像、側面像(中間位)
  • 正面像、側面像(中間位)

側面像(屈曲位)、側面像(伸展位)

  • 側面像(屈曲位)、側面像(伸展位)
  • 側面像(屈曲位)、側面像(伸展位)

単純X線撮影(座位)において第4腰椎のすべりを認めるものの、正確な不安定性の評価は困難。

イソビスト注240 脊髄造影

正面像(臥位)、正面像(立位)

  • 正面像(臥位)、正面像(立位)
  • 正面像(臥位)、正面像(立位)

脊髄造影正面像において、臥位と立位では狭窄状態が大きく異なり、立位では第4腰椎の側方すべりと脊柱管狭窄の悪化がみられ、L4/5椎間での不安定性が確認できる。

診療上の有用性について

  • CT や MRI は基本的には仰臥位での撮影であるため、不安定性のある患者ではすべりが整復された状態で撮影されることがある。
  • 本例では、単純腰椎レントゲン機能撮影で第4腰椎のすべりを認めるものの、CTやMRIでは正確な不安定性の評価は困難であった。
  • 脊髄造影によって不安定性が確認されたことから、除圧と同時に固定術も実施されたため、良好な成績が得られた。
    MRI の評価だけでは除圧術のみ実施される可能性がある。
  • このように、臥位と立位での評価が同時に実施可能である脊髄造影の意義は大きい。